【創作小説】双子の姉妹 3話 家に帰ったら…

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第2話


 

「ただいま~~」

 

あれからまこちゃんと現地で解散して家路についた。本当はあの後さっきの雑貨屋さんに寄りたかったのだけれど…。明らかに興味のないりかを誘っても嫌な顔をされるだけなので諦めた。

 

「こんな時間に帰っても誰もいないの分かってるのによく言うよね」

 

こんな時間…と言ってもまだ19時頃なのだが、りかの言う通りこの時間にパパとママがいることはまずない。二人とも仕事が忙しく、出張や海外はしょっちゅうで、家に帰ってきても夜中だったり、朝は早々に出ていく。このことが昔は寂しかったのだけれど、もう高校生でそんな年齢じゃないし、最近は顔を合わせないことにも慣れてきた。それに…私にはりかが居てくれるしね。もっとも、りかは一人でも平気そうだけど…。

 

「なんかもうクセみたい」

 

そう他愛もなく話をしながら、リビングに入るとすぐTVの電源を入れた。そしてまた話しながらご飯の準備をする。炊事洗濯なども二人でやっているので、もう私達からしたら殆ど二人暮らしのようなものだ。

 

 

 

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———

 

「りんお風呂入ろ~~~ぅ」

 

食事が終わってTVを観ながら寛いでいると、りかが甘えた声で後ろから首周りに手を入れて抱きついてきた。こうやってりかはたまに私に甘えてくる。いっつもこうだったら可愛げしかないのにな…なんて失礼なことを頭の中で考える。

私達は高校生になっても毎日一緒にお風呂に入る。特に決めたわけでもないけれど、昔からずっとそうだった。そう思うと、家でも外でも…もう24時間りかと一緒にいる気がする。

 

「ん~もうちょっと待って。このドラマ、今日で最終回なの」

 

私は今流れている恋愛ドラマにもの凄くハマっているので、この時間だけはお風呂よりもドラマを優先したい。毎週必ずリアルタイムで観ているので、この最終回も絶対にリアルタイムは外せない。するとりかが不服そうに私に言葉をかける。

 

「え~これつまんないよ。
この主人公が居なかったらこの男は彼女と幸せになってたんじゃん」
「・・・。」

 

人がハマっているというのにお構いなしだ。

りかが毛嫌いするこのドラマの物語は、主人公が好きな相手には彼女がることを解っていながらも想いを抑えきれず恋をしてしまう。そして男性もいつしか心が揺れ動いてしまい…という究極の三角関係。一見主人公が酷いように見えがちだけど…

 

「でも主人公も葛藤があって、苦しんで苦しんで変わってきたんだよ。」
「だからって許される行動じゃなくない?腹黒の性悪じゃん」

 

りかの意地悪い言い方にムッとしてしまい、珍しく私も応戦してしまう。

 

「そんなことない!すごく優しいし、周りの人の幸せのために自分が諦めようって何度も葛藤してるんだよ!それに」
「はいはい分かった分かった。じゃあ私は一人でお風呂に入るから、りんはそのつまんないドラマでも観てれば~」

 

私に最後まで話させることなくリビングを後にする。

 

もぉおお~~~~りかなんか知らない!
一人でヒートアップしていた私がバカみたいだ。
もう一人でお風呂入っちゃえ。

 

私はドラマに集中することにした。

 

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少女漫画博士(専門家)。電子書籍書店員・コミック編集者として日々少女漫画の魅力を伝えています。2018年の目標は、読者さんとのイベントをやること。⇒詳しいプロフィールはこちら

うららか