少女漫画編集者が物申す!「りぼん」の部数が全盛期の255万部→18万部まで落ちた件について

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こんにちは!小学生の頃はりぼん・ちゃお・なかよし毎月読んでました。うららか(@urarakajpcom)です➳ ( ˙-˙=͟͟͞͞)♡

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「りぼん」の部数が全盛期の255万部→18万部まで落ちた!

という話が最近話題になりましたね。そもそも「りぼん」の全盛期とは、「ときめきトゥナイト」や「姫ちゃんのリボン」などが連載されていた頃で、今でも多くの人の記憶に残っている作品ばかりです。(「ときめきのトゥナイト」は少し前に「ときめきトゥナイト 真壁俊の事情」を出版してヒットしたのが記憶に新しいですね。)そして今は、もう少し下がって、約16万部まで落ちています。数字だけをみるとかなりの落ち込み具合ですよね…。

この数字をみて少漫画の編集者の私はどう思うのかというと…

「いや頑張ってるほうやがな!!!」

「この紙の出版不況の中めっちゃ頑張ってる数字だよ。少子化の日本ですごいよ。ここより悪い漫画雑誌もっといっぱいあるよ。」です。紙の出版全体の数字が向かい風の中、抗い立ち向かっているのは、「りぼん」に関わらずどこも本当に一生懸命で拍手を送りたいくらいです。

実際今の紙の出版市場は右肩下がり

引用元:公益社団法人全国出版協会

これは「りぼん」や出版社が良作を生み出していないというよりは(もちろんそのことも大事ですが)、どんどんペーパーレス社会が加速する中で極めて難しいことだと思います。電子書籍という昔にはなかったデバイスで漫画を読めるようになったことや、”海賊サイト”が社会的問題になっていることなど、紙の普及の低迷だけではない問題も色々あります。あらゆる理由から紙出版業界は逆境も逆境です。

じゃあもう出版業界に明るい未来はないのか?

「そんなわけないだろーー!!!」

「決して沈みゆく船とかじゃないです!ただ、戦略は昔と同じでやっていたら沈没します。」です。紙は右肩下がりな傾向はありますが、上のグラフにも記載がある通り、電子書籍は右肩上がりです。これからも電子書籍の市場規模はしばらくは増えていくのは間違いありません。「りぼん」が255万部発行していた時代は、紙の市場も全盛期だった頃のお話。今とは時代も社会背景も違うので、発行部数が下がっているからといって一概には言えず、決して出版業界に暗い未来しかないわけではありません。

「ちゃお」は健闘している事実

「りぼん」と肩を並べ、三大小学生向け少女漫画雑誌と言われているものといえば、「りぼん・ちゃお・なかよし」。その中でも、「ちゃお」は下がってるとはいえ、約45万部を保っておて、その数は「りぼん」の約3倍の規模。三誌の中では、「ちゃお」が最も後発組であるものの、昔と今で勢力図をしっかり塗り替えて大健闘しています。このように、不況だからといって業界全体がどよ~んとした空気ではないのです。他にもその傾向がみられる雑誌がこちら。

実は一部の雑誌は好調をキープ

情報源: 宝島社がトップ独占で依然好調 2017年上半期雑誌売り上げ│WWD JAPAN

宝島社のこちらはファッション雑誌ですが、「sweet」は付録を武器に不況といわれる中、高い売上をキープしています。1999年創刊という後発組にも関わらずかなりの人気を博している革命的雑誌です。かくいう私も今月snidelの付録ほしさに「sweet」買って、おまけに紹介されていた服も買う予定なかったのに、買いました。(本当宝島社の戦略にしっかりすっぽりハマりました(笑))

新しい売り方も続々とでてきている

情報源: アンチを手放さない…西野亮廣、話題のベストセラー『えんとつ町のプペル』成功の裏側をつづった『革命のファンファーレ』 | ダ・ヴィンチニュース

よく話題になるのがキングコングの西野さん。クラウドファンディングやファンイベント、図書館に寄与など、本当に色んなチャレンジをしているのが印象的。これからは企業ではなく個人の価値が高まる時代だと勢力的な方ですよね。私は西野さんのようにあまり今までやってこなかったような売り方にチャンレンジしてメディアを賑やかせているのは本当にすごいなと思います。賛否両論分かれるかたですが、「否」を恐れずにかかんに進んでいく姿は、素直に素敵だなと思います。

まとめ

「りぼん」の例にみられるように、”紙の出版”は、これからも風向きが強い業界であることには変わりありません。ただ、既存のやり方にとらわれず、新しい風穴をあけるチャンスでもあるので、これからがとても楽しみな業界です。

私も漫画編集者の端くれとして、ヒット作品を生み出すべく、色んなことにチャレンジしていきます。


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